カーナビはバッテリー交換時の電源の遮断によって、再起動時に盗難防止の為にセキュリティコードをを要求してくることがあります。 運転は出来ますが、今やカーナビにほとんどの情報が集約されているので、ナビ機能だけでなく、オーディオや緊急時のラジオも聞けません。とても不便になりますよね。
カーナビは車のパワーオフの間もバッテリーから常時電源を供給されており、正規の所有者しか使用できないように、盗難など一度通電が切れてしまうと再度電源を入れた時に再起動用のセキュリティコードを求められる機種が増えています。
今回はカーナビのセキュリティーコードが分からない時の対処法、調べる方法について解説します。
目次
カーナビのセキュリティーコードとは
待っていたバッテリー交換の落とし穴
前回の記事で、バッテリー上がりを経験し自力でバッテリーを交換した内容を紹介した訳ですが。
無事にバッテリー交換を終えて、さあ、パワーユニットオン、お出かけしようかとカーナビを見ると何とそこには初めて見る面倒臭そうな画面が。
電源を遮断されたカーナビがパソコンのスタート画面のようにパスワードを要求してきたのである。
ジャンプスターターが上手く付いていなかった
バッテリー交換時に非常電源として取り付けたジャンプスターター(モバイルバッテリー)の取り付けが甘く、機能していなかったようだ。
セキュリティーコードとは何か
暗証番号を設定した覚えはない
セキュリティコードを入力せよ、と訴えガンとして譲らないカーナビの画面。
セキュリティコードとは何か、暗証番号なのかナンバプレートの数字なのか、まるで心当たりは無い。
5桁の数字を要求しているからナンバープレートではない。5桁の暗証番号など作った覚えも無い。
兎に角その数字を入れなければナビは愚かラジオも聞けず、緊急時の情報収集が出来ないので危険である。
盗難防止のパスワード
急いで部屋に戻りカーナビの説明書を取り出し、セキュリティコードに関する項目を探す。
すると見つけましたよ。
セキュリティコードとは何かを。
カーナビは車のパワーオフの間もバッテリーから常時電源を供給されており、正規の所有者しか使用できないように、盗難など一度通電が切れてしまうと再度電源を入れた時に再起動用のセキュリティコードを求められる機種が増えている。
一度電源を遮断したナビの再起動時にはナビごとに設定されたパスワードとなるセキュリティーコードを入力しなければ機能しないと言いう事らしい。
カーナビは車の司令塔
車のシステムはカーナビで制御されている範囲が多く、時計からこれまでのドライバーの好みの情報まで、行動の履歴が記録されて便利に使えるようになっている。
そしてそれが突然の停電のようにバッテリーから電源が完全に遮断される事によってすべてリセットされるなんてことが起こる事がある。
盗難防止の策
住所リストなどは使っていく内に設定などしていけばいいのだが、そんな便利なカーナビが容易く誰ても使えるのなら盗難して売りさばく輩も出てきて当然ですな。
だから、盗難防止の為の策が必要だという訳だ。
解除出来なければディーラー行きに
古くなったバッテリーを交換する時に気を付けたいのが、メモリー関係の保護だが、もっと大事なのがセキュリティーコードの存在。セキュリティーコードはナビのセキュリティーカードというものに書かれている のだが、それが見当たらない場合はディーラーで工賃を支払って調べてもらうことになります。
1~2分の間は安全装置がメモリーを保護しているようなので、バッテリーを交換する時にはその時間内に素早く交換するか、通電を止めないように他から電源を供給しながら作業を進める必要があります。
セキュリティーコード解除への道
セキュリティーカードが無ければ面倒な事に
車の購入時についてくるセキュリティカードというものにその番号が載っているらしい。
探しましたとも。家中を。
だが、どこを探してもそんなものは出てこない。
販売店やサービスセンターに連絡
それが見つからなければ販売店に確認しろと書いてある。
急いでディーラーに電話するも作業したその日は運悪く定休日。
1日も早くし解決しなければ安心して車に乗れない。
次にお客様サービスセンターに電話。
たらい回しに会う事もある
そこで聞いてみると、お客様サービスセンターではセキュリティコードについて解決策を提示できない と言う。
カーナビなどアクセサリーを販売するホンダアクセスにお問合せをと、たらい回し。ではなく丁寧にご提案いただく。
シリアルナンバーが分かれば照会できる
続いてホンダアクセスに電話。
カーナビ本体上部に書かれているシリアルナンバーをディーラーから教えてもらえれば、照会出来るとの事。
ディーラーで調べてもらわなければだめなのか
ここでミソなのはディーラーを通して照会しなければならないと言う点だ。
盗難品の可能性を排除する必要があるので個人での問合せには応じないと言う訳だ。
もっともである。反論はない。
ディーラーでは予約と工賃が必要
しかもナビのシリアルナンバーを調べるのもディーラーでやってもらえと言う。
ディーラーに持ち込んでダッシュボードに手をかけてもらうと30分単位で工賃が発生するのは常識だ。
せっかく作業工賃を節約してDIYでバッテリー交換をしたのにナビの暗証番号を調べるためだけに数千円の工賃は出せない。
何よりまず、予約をして下手をすると数日待たなければならない。
ディーラーはマイディーラー登録してあり私の車も個人情報もバッチリ登録されているので盗難を疑われる余地はない。
自力で調べる事に
はい分かりました。と電話を切ると自分でシリアルナンバーを調べる事にした。
ディーラーには車を持って来いと言われるかも知れないが、出来ることをやらずに後悔はしたくない。
カーナビを外し自力で調べることを決意した。
筆者の愛車はホンダオデッセイハイブリッド、型番RC4なのでその内容で解説します。
カーナビを外すときはカーナビそのものと一緒に付随したインパネの一部が付いて来る事がある。
車種によってインパネのどこまで一緒に付いて来るか分からないのだが、大体色々な部分を触っていると分かって来る。
詳しくは車種ごとに調べて欲しい。
作業内容を解説
思い切ってやれば難しくない
用意するもの
ここからはRC4オデッセイの場合でディーラーオプションナビの外し方を解説するとします。
用意するものはプラスとマイナス2本のドライバーと車いじりの必需品丈夫な樹脂で出来た内装はがし。
シフトレバーを下げよう
まず、作業の邪魔になるPレンジに入ったシフトレバーを下げます。
エンジンオフ(パワーオフ)停車中はPレンジに入ったまま当然動かそうとしてもロックが掛かり動かない。
パワーオンにすればもちろん下がるのだが当然動き出してしまう危険性があるのでお勧めできない。
そこで、もちろんやり方があります。
シフトレバー脇に樹脂製の小さな蓋が付いているのでそれをマイナスドライバーでこじ開ける。
蓋を取ると穴が開いているのでそこにそのままドライバーを突っ込んで少し押してあげると、シフトレバーのロックが解除できる。
そのまま、下まで下げます。
ナビを固定しているネジを外す
ナビの下側にピアノブラックの樹脂製のカバーがあります。
よく見ると左端にほんの少し切り込みがあるので、そこにマイナスドライバーの先を差し込み、グリッと手前にこじ開けます。
周囲に傷がつかないようにタオルで養生する。
このパーツは剥がれ具合が硬いので少し力が要ります。
少し開いた隙間に内装剥がしを突っ込んでやや力を入れてこじ開けていくと簡単にパキパキと外れる。
車いじりには思い切りが必要
この辺り、車の作業というのは思い切りと多少の強引さが必要だと覚えておこう。
簡単に内装が剥がれるようだと、そこまでの製品だ。
工業製品であるから相当しっかりと組み込まれていてこそ安心なのだ。
慎重にネジを外す
中を覗くとネジ2か所で止められているのが見えます。
狭いうえに奥にあるので指で触ることが出来ない。
構造的に下にネジを落としてしまうと、コンソール周りを分解する事になるので細心の注意が必要だ。
緊張する場面である。
ネジを落とさない工夫
マグネット付きのドライバーであれば危険性はかなり軽減されるのだが、ここには普通のドライバーが2本あるだけ。
そこで一本のドライバーの先に粘着テープを巻き外したネジをくっ付けて救助する作戦に。
プラスドライバーでネジを外し、
片方の粘着テープ付きマイナスドライバーとで挟み慎重に奥から取り出します。見事にネジ救助成功。
もう片方のネジも外してしまえば他にネジ類はありません。
ネジが外れたらユニットを剥がそう
後はエアコンの吹き出し口とまとまったナビユニットが、クリップの爪で止まっているだけなので力技で取り外すだけ。畑の芋ほりのように原始的な作業で引っこ抜いていく。
その爪が結構しっかりハマっているため力と思い切りが必要である。
狭い車内で足を踏ん張り、車が揺れる程体重を掛けながら手前に引っ張ります。
コツは全面を均等に剝がすのではなく、部分的に力を集中し片側から徐々に外す事。
全力で手前に引き、少しばかり右の端が浮いた。
更に力を入れて引っ張ると、バキッと音を立ててユニットごとナビが外れます。
シリアルナンバーを探せ
後はゆっくりナビを全体が見えるまで引っ張り出し、その上に書いてあるシリアルナンバーを写真に撮るだけ。
カーナビは機械なので結構重い。下にタオルを敷くのを忘れずに。
ナビの上にはいくつか機種番号のようなものが書いてあるが、しっかりシリアルナンバーと書いてあるのでその番号さえ記録すれば大丈夫。
すぐさま、ディーラーに連絡する。
ディーラーに問合せして解除コードを教えてもらう
ディーラーとのやり取りは信頼関係が大切
ディーラーに連絡するのも少し心配があった。
何と言われるのだろうか。
個人で調べたものは無効だと言われるのだろうか。
確認するから車両を持ち込めと言われるのだろうか。
マニュアルで決められているのなら、そういわれても仕方がない。
心配は杞憂に終わる。
担当の営業マンとは先日バッテリー上がりの件で相談したばかり。
事情が分かっているので状況を説明すると、
「分かりました。シリアルナンバーを教えてください。判明するまで少しお時間をください。」
と、簡単にセキュリティーコードの照会に応じてくれた。
あちらでも私の車の情報、ディーラーオプションナビの情報も分かっているので盗難車どうのこうの言う訳が無いのである。
1時間ほどで回答される
こうして、ディーラーからホンダアクセスに問合せ、1時間ほどで回答が返ってきた。
教えてもらった5桁のセキュリティーコードを打ち込む。
無事にナビが起動し今まで通りの画面が表示された。
全てを元に戻して作業終了
そこでナビを元に戻し、ネジもしっかり締めて蓋をし作業終了である。
ネジの締め忘れると振動でカーナビが外れる危険性があるので忘れないように。
シフトレバー横の小さな蓋の締め忘れに注意しよう。
これで安心して快適ドライブを楽しめますな。
まとめ
という事で、以上をまとめると
- カーナビの電源を落としてしまったら、セキュリティーコードが必要である。
- セキュリティーカードのありかを把握しておくことが大切だが、分からない場合はシリアルナンバーを調べる必要がある。
- 時間とお金に余裕があればディーラーに持ち込んで調べてもらえばOK。
- 内装を外すことが出来れば自力でも調べられる。
- 最後はやはり信頼関係のあるディーラーの協力が必要。
といったところである。
作業そのものは少し手間と力が必要であった。
ただ、やること自体は危険な作業も大した知識も必要なく、素人の筆者にも出来る内容である。
慣れない内は時間もかかるだろう。
しかし、ディーラーに持って行く時間、受付、作業を待つ時間などを考えるとこちらの方が早い。
しかも工賃が一切かからない。
今回の様に車に限らず、自力で作業した方が早くて安上がりな事も多いので、やる気と時間があればチャレンジしてみる事をお勧めしたい。
今回はバッテリー交換とカーナビのリセットの仕方などをご紹介しました。あなたのもしもの時の為の参考としていただければ幸いです。