関東から程近い避暑地やドライブコースとして有名な軽井沢から車で1時間ほどのところにある小諸市。
街を上げて観光客誘致に取り組んでおり、旅行好きの間で隠れ家的な人気を誇る町として注目されてきている。
こもろ観光局も2016年に設立され、人気ユーチューバーとコラボして島崎藤村の作品をアレンジするなど広報、マーケティングに力を入れている。その結果、過去10年で最高の観光客数を更新しているという。
そんな成長著しい観光地、小諸を代表する名所、紅葉の時期は1か月に6万人が訪れるという小諸城址懐古園の中身を潜入調査してみたのでご紹介しよう。
目次
小諸城址懐古園
小諸にはユニークな城があった
詩人島崎藤村ゆかりの地で小諸城はその盆地の地形から、日本で唯一城下町の下に建造された。
城下町から、城の中が見えるという珍しい立地だ。
だが、谷の地形が敵の退却を阻むため、攻めにくい。後ろには千曲川の断崖が控えており敵の侵入を防いでいる。
戦国時代に北条、真田、徳川など名だたる武将が争奪戦を繰り広げた要所でもある。
歴史的にも重要な場所だ。
小諸城址懐古園
〒384-0804 長野県小諸市丁311
しなの鉄道及びJR小海線 小諸駅下車 徒歩5分
入園料
散策券300円・島崎藤村記念館200円
アクセスしやすい立地
小諸城址公園となる懐古園は上信越自動車道小諸インターから車で10分。小諸駅のすぐ隣にあり電車できても徒歩5分とアクセス抜群の所に位置する。
車なら市営駐車場も駅近くでリーズナブル
小諸駅近くの市営大手門公園駐車場は2時間まで無料。その後1時間100円
1日24時間最大500円と良心的。
トイレも綺麗に整備されており、
街全体として観光地づくりに気を配っている努力が伺える。
周辺の施設も整備されている
近くには公園も整備されていて駅前まで車を気にせず安全に歩くことが出来る。
こじんまりとしているが、整備されたロータリーに活気のある駅前。
小諸駅周辺が小諸城址公園と一体となっているようだ。
駅の連絡通路を渡ってロータリーの無い反対側へ渡る。
歩道の側道スロープを降りる形で懐古園の入り口へ向かう。大きな看板などは無い。
駅のすぐ目の前なのでなんとなく散策していると懐古園にたどり着く感じだ。
懐古園入り口は駅に隣接した歩道橋の他に、地下通路を使って駅ロータリーの横と繋がっている。
懐古園の中へ
入り口から受付へ
入り口にあたる三の門。
立派な門構えで歴史の重みを感じさせる。訪問時は一部改修工事中だった。
門をくぐり早速中へ歩みを進めて行く。
入り口近くの券売機で入場料となる散策券を購入して受付に見せて中に入る方式でシンプル。
券売機は電子マネーに対応している。
入り口入るとすぐに二手に分かれているが、順路としては右から回ると懐古園から動物園を回って一周出来る。
美しく静かな園内を散策
所どころに見事な城壁が残っている。
園内の数カ所に食事処や売店がある。
信州そばが売りなのは言うまでもない。
1~2分進むとすぐに本丸跡である。
天守閣は残っていない。
小諸城が明治になり廃城となった後、懐古神社を祀り、懐古園となった。
神社はいわゆる天満宮系で学問の神様として広く親しまれている菅原道真を祭っている。
合格祈願に良いだろう。
情緒豊かな敷地内に噴水付きの池があり、きらきらと水面を揺らし庭園の風景を幻想的に映し出している。
天守台に登るとちょっとした展望台の様になっている。
島崎藤村のゆかりの地
順路の中ほどに島崎藤村記念館があり、入場料は200円。
学校唱歌「椰子の実」などで知られる詩人・小説家の島崎藤村が英語教師として6年間過ごした小諸。
藤村の小諸時代を中心に、作品の資料や遺品が展示されている。
動物園と遊園地で楽しめる
園内を巡っていると、小諸動物園が併設されている。入園は無料。
子ども動物園園やふれあい動物園といった雰囲気だが、ライオンやペンギンまで揃えて意外と本格的。
動物園の隣には遊園地もありコンパクトな設計ながら、メリーゴーランド、コーヒーカップなど懐かしの乗り物から、バイキングやジェットコースター的な乗り物まで抑えている。
これは意外と楽しめるのではないか。
紅葉の時期は色鮮やかな紅葉がお出迎えだ。
春には満開の桜で賑わい、日本さくら名所100選にも選ばれている。
近くには清潔感ある日帰り温泉施設
温泉で一日の疲れを癒しながら思い出を振り返る
懐古園から車で10分ほどの所にはとてもきれいに整備された日帰り温泉「あぐりの湯」がある。
JA佐久浅間直売所も併設されている。広々と清潔感のあふれる店内。
駐車場も広く車中泊の様な車もチラホラ。
まとめ
懐古園はそんなに広すぎず、1周するのに30分から45分程度の敷地。
手軽に歩けるので疲れにくい。
とにかく景色が美しい。
なにより、街全体が観光に力を入れている事が良く分かる象徴的な場所である。
歴史を紐解く価値ある資料館や動物園に遊園地。
大人も子どももカップルも意外と楽しめる場所でした。
軽井沢、佐久平に立ち寄った際は少し足を伸ばしてみるというだけではない価値がそこにはあった。
小諸市を観光のメインとして歴史への思いと自然の緩やかな時間に触れてみてはいかがでしょうか。