熱帯魚、観賞魚を飼っているとどうだろう。ガラスや置物、水草などに発生するコケに悩まされた事が一度は無いだろうか。アクアリウムにおいて必ずと言って良いほど直面するコケ 無くならない問題は常に、美しい癒しの空間(水間?)を維持して魚たちに気持ちよく過ごしてもらいたい飼い主の課題である。
その問題は水槽にあるものを使うと解決しやすい。
そのコケ退治に使用するのは消毒液でおなじみのオキシドール。 本日はそんな観賞魚ファンの永遠の悩み、コケ の撃退法、オキシドールの使い方について記事にしてみます。
目次
オキシドールで水槽のコケを撃退
ペットとして熱帯魚がお勧めの理由
ペットとして熱帯魚が飼いやすくなっているのはご存知だろうか。
高額な餌代も散歩の手間も掛からず、ノミ、ダニ、匂いの心配も無い。
以前は専門の熱帯魚ショップでしか手に入らなかったものが、ホームセンターのペット売り場には熱帯魚コーナーが設置され、オンラインショップで購入して届けてもらえる様にまでなった。
大切な癒しの時間
筆者は集団住宅いわゆるマンションに居住している。最近はペット可の所も増えてきているのだが、この家はそうではない。一般的なペットを飼えないマンションだ。
だが心の癒しとして誰もがペットを買いたいと思うもの。
筆者は既に10年以上前から熱帯魚を飼っている。
私の周りにも金魚、メダカを含めた観賞魚を飼っている人間は多い。
あなたも何かしら観賞魚を飼っているのではないだろうか。
コケ類の発生は避けられない
我が家の水槽は2台ある。メインの水槽には穏やかな低層魚類を中心に水草を入れてある。
普段は定期的にといっても2週間に1回程度水替えをしているのだが、1年ほど前から水替えの要らない添加剤を使用し始めた事もあって、最近はサボり気味であった。
水替えの要らない添加剤はなるほど便利で、確かに濁りや臭いなどの水質悪化はかなり抑えられた実感はある。
ただし水質が良いという事は、生物の成長にも良い訳で、魚たちや水草の環境と共に、僅かでも生き延びていたコケ 類にとって良い環境だった様である。
しばらく油断して1月以上放置していた水槽は緑のコケ で覆い尽くされ見るも無惨な姿になってしまった。
繰り返すが、水自体は綺麗なので魚たちは元気に泳いでいる。
ガラスや水草に付着したコケが外から見ると水を汚している様に見えるので、やはり見た目は良くない。
いくら水が綺麗に見えるといってもそのうちコケから出る有害な何かが魚たちの環境に悪影響を及ぼさないとも限らない。
コケを取り除く生体たち
そう、コケは取り除かなければならないのだ。
以前はコケ取り生体を多数住まわせていた。
ミナミヌマエビやヤマトヌマエビ、ブラックモーリーなどである。
ブラックモーリーは寿命で亡くなり。
エビたちも偶然弱ったエビを口にして味を占めたクラウンローチにやられてしまったのか全滅してしまった。
残るは最強コケ取りマシーンの誉れ高いフネアマガイ1匹なのだが、加速度的に成長を続けるコケの攻勢にもはや腹一杯で戦意喪失。どこかに姿を眩まして行方不明の有り様だ。
色々試して一番効果が有ったオキシドール
そこで当然飼い主の手による大手術を行う訳である。
やり方は簡単なので同じようにコケに悩まされる同志であるあなたに筆者の取っておきのコケ殲滅法をシェアしよう。
実践は自己責任で
ちなみに我が家の魚たちは初心者の頃から筆者の不慣れで過酷な水替えを耐え抜いてきた百戦錬磨の勇者たち だ。
ちょっとやそっとの環境変化にはびくともしない。
作業の際には恐らく急激な環境変化が伴うので実践は自己責任でお願いします。
結論から述べると、今回はオキシドールを使用してコケ類を駆除する作戦である。
少しずつ加えるのが一般的
市販のコケ取り剤の方が効果があるかも知れないが、人間の傷口の消毒にも使われるオキシドールはコケ取りに一定の効果がある事は経験上分かっている。
普通は薬局などで売っているオキシドールを水槽に1日数mlずつ量を増やしながら加えていく治療法が推奨される。濃度を上げすぎると魚たちの健康に被害が及ぶからだ。
少量ならほぼ生体に影響はない
但し、そんな微量では数10リットルの水に溶けてしまえば焼石に水。魚たちに安全なのと同時にコケ類にも安全な範囲だ。
もともと過酸化水素水の3%水溶液なので消毒に使っている分には人体に害は無い。
観賞魚の水槽にそれなりに投入しても大量の水で薄められて魚たちがほとんど気づくかどうかであろう。
更に過酸化水素水は少しずつ分解されて水と酸素になるのだから、その後の影響も考えられない。
濃度の高い状況を作る
従って魚たちに影響の出ない範囲内で、コケ類達にとって即効性と強力なダメージを与えるためにはある程度濃度を上げても良いはずだ。
だが、大量に水槽に投与するのも怖い。
水に薄まらない内にコケたちに直接振りかけるのが私流である。
水替え時に一気に施術
用意するものはオキシドールとスプレー
真空タイプが超便利
100均で売っている小型のスプレーを用意。
水槽内の作業は狭い空間で行うのでスプレーを垂直に保つのは困難だ。
むしろ逆さまにして使用する場合がほとんど
そこで使用するのは一般的な給水ホース付きのものではなく真空タイプだ。
スプレーの底が上下する様になっていて、底を棒などで押し下げてから使用する。
中の液体が減っていくごとに容器の底が上がって来て真空状態を保つようになっている。
仕組みの説明は省くが、逆さまにしても使える非常に便利なスプレーだ。
出て来る液体も細かい霧上で今回の作業に打って付けなので是非準備してもらいたい。
作業としてはコケを取り除いた上で水槽の水を抜き水草に付着したコケにオキシドールを塗布。
水替えをして終了だ。
作業の手順を解説
水槽のライトをずらして作業に入る。
水槽を乗せているスチール棚に紐を付けそこに作業中はライトを掛けられるようにしてある。
ガラスのコケを除去
まずは直接取り除けるガラスのコケを除去して、水替えと一緒に捨ててしまう。
水槽の壁に着いたコケを取るのはクレジットカードなどのカード類だ。硬度のあるものを用意しよう。
ある程度力が必要なので柔らかいものだと力が逃げてしまう。
手の届かない所は柄の付いた固めのスポンジを使う。
カードを使って壁のコケをゴシゴシ剥がす。
少し力を入れてこすれば見る見る取れて行く。
水中に漂ったコケ類を手に取ってみるとトロリとしている。
それが水草にこびり付いている訳だからとても個別に取り除ける状態ではない。
何かしらの添加剤で撃退するしかないのは明らかだ。
水を抜く
ガラスのコケを剥がしたら、コケで濁った水を3分の2程取り除く。
低くなった水面から水草や置物の壺などがむき出しになる。
オキシドールを直掛ける接振り掛ける
水面に出た水草には当然コケが付着しているので、そこにまんべんなく伝家の宝刀オキシドールをスプレーする。
オキシドールは直接振りかける訳だから、それなりの濃度はある。
水中にも浸透しその下のコケにも効く。
魚たちは心なしか騒がしく動いているようだ。
オキシドールが目に染みるのだろうか。
水を投入する
塗布作業が終わるとすかさず用意していた水を投入。
室内での水替えに苦労している観賞魚ファンも多い事だろう。
筆者の場合は、水槽の下にマットを敷くなど簡単に養生する。
上部フィルターの開口部からバケツの水をゆっくり投入して行き、フィルターの流入口から少しずつ流れ込むようにしている。
上部水槽が無い場合は、直接水槽に水を流し込むと底の砂が舞い上がりレイアウトが崩れてしまうので、水槽の中に手を入れて水を受け止めながら補充する様にしよう。
水を変えてあげると魚たちが生き生きと気持ち良さそうに泳ぎ回っています。
本当は新しい水に驚いているだけなのだが。
フィルターを交換
水替えの前にコケ類を取り除いた時点でフィルターの汚れも一段と増している。
そこは必ず新しいフィルターと取り替えよう。
上部フィルターは壁掛けタイプに比べて大型で濾過材の体積も大きいから能力も高い。
本体自体はコンパクトな壁掛けタイプと比べて高額だが取り替え用のスポンジフィルターや活性炭などは別売りで安く買える為リーズナブルで経済的。
あなたが45センチ以上の水槽をお使いなら導入を検討してみてはいかがだろうか。
以上でコケ撃退処理と水交換は終了である。
魚たちも綺麗になった水槽で解放感を楽しんでいる。
アクアリウムを楽しむにはスチールラックがお勧め
水槽は水の塊なので思った以上に重量がある。
設置には筆者の様にスチール製のラックがお勧めだ。
積み重ねればスペースを取らずに水槽を増やせるから家族にも優しい。メンテナンス道具も整理できるのでアクアリウム環境を1箇所にまとめることができる。
まとめ
いかがだっただろうか。
今回は熱帯魚、観賞魚を楽しむアクアリウムの大敵、コケ類の撃退法。
簡単、即効性のあるオキシドールを使ったコケの撃退法について解説しました。
オキシドールをコケ類に直接振りかけて除去しきれいな水槽を維持すれば、部屋の中のきらきら美しいアクアワールドに心を癒される事でしょう。
喧騒の中で必死に戦う砂漠の様な日常の中の、ひと息つけるオアシスとして、かわいい熱帯魚たちを眺めて心の充電をしようではないか。