このゴミを集積所に出して良いのかしら。
こんなゴミ出す所を見られたら、趣味がバレそうで何となく嫌だ。
持って行ってくれるかどうか分からない。
置いていかれたらまた回収するのに白い目で見られそう。
粗大ゴミを出す時には有料のシールを買わなければならずお金が掛かる。
料金が足りなくて置いていかれないか心配だ。
家庭で出るゴミの中でも不要になった家具や電化製品など、燃えないゴミの日に出して良いものかどうか迷う事ってありますよね。
そんな時、ゴミ集積所に放置することなく処分できるのがゴミ処理施設への持ち込みです。
今回は、誰でも簡単。粗大ゴミのごみ処理施設への持ち込みについて、実践レポートを交えて解説します。
目次
粗大ゴミの持ち込みのルール
フリマやリユースサイトの利用も検討
どんな物を捨てたのか一目瞭然の剥き出しの粗大ゴミは、重い上にご近所の目も有って出すのが億劫になるもの。
年末の大掃除の時に出る粗大ゴミの多さに、必要な有料シールの料金も馬鹿にならない。
ならばフリマアプリやオークションサイトに出品か。
実際、自治体側でも粗大ゴミを出す前に使えそうなものは、リユース品として再利用する事を勧めていたりする。
ジモティなどの譲り渡しサイトの利用なども一つの方法である。
ただ、1度でもネット出品の経験があるならわかるだろう。
相当な値打ちものならいざ知らず、壊れたイス、使わなくなったヨレヨレのソファなど、商品説明の記入、購入者とのやり取り、梱包、発送の手間、手数料など時間と労力を掛けた割には二束三文だ。
そんな手間暇を掛ける余裕が無い時、不用品など売りに出すより捨てた方がマシと言うものだ。
兎に角、家にある粗大ゴミ、燃えない大きなゴミの処分には頭を悩ませるものですな。
ゴミ処理施設への持ち込みなら即解決
そんな時、人に見られたくない粗大ゴミを処理場に自分で搬入出来るのをご存知だろうか。
荷物を積める車さえあれば、簡単だ。
殆どの地域でクリーンセンターや環境センターといったゴミ処理場には業者のゴミ収集車の他に一般持込みの受付があるものだ。
そこに持ち込めば殆どの場合、無料で粗大ゴミを廃棄する事が出来る。
ゴミ集積所に出せば通常約500円から数千円料金が掛かる物が、タダで捨てられるのだから使わない手はない。
筆者の住んでいるさいたま市で実際に環境センターに粗大ゴミを持込み処分したので、その実践レポートをお届けするとします。
さいたま市の場合、市内に住所があればどこの環境センターでも利用可能だ。
今回は中でも新しめの桜環境センターにお邪魔する事に。
持ち込みは基本無料
粗大ゴミは集積所に出すと有料
ちなみにさいたま市の粗大ゴミを集積所に出す場合の料金は以下の通り
- 粗大ごみ
最大の1辺又は直径が90センチメートル以上2メートル未満のごみ
例:自転車、タンス、机、スキー板、ベッドなど
1品につき550円 - 特定適正処理困難物
スプリング入りソファー 1,100円
バッテリー(鉛バッテリー) 1,100円
タイヤ(1本) 1,100円
スプリング入りソファー(2人掛け以上) 2,200円
スプリング入りマットレス 2,200円
など
持ち込めばほとんどの場合無料
環境センターに持ち込んだ場合はただの粗大ごみなら100kgまで無料である。
100kgのゴミと言ったら相当な量である。10キロの米袋ですら結構重いのに、それの10個分だと想像すればどれくらいの量まで無料なのかお判りだろう。
10ポンドのボウリングボールなら20個以上だ。
これは分かり辛いか。
100㎏でも料金はたったの220円。
その後は10キログラムにつき20円×税ととてもリーズナブル。
なお、上記の特定適正処理困難物にあたるスプリング入りソファー、タイヤなどは料金が必要だが、集積所に出して持って行ってもらう料金2,200円の物が1,650円、1,100円が550円とかなり安く持ち込めるのでこちらもお得だ。
持込み出来ないものがあるので事前に調べておこう
とは言え、いくら万能に見える地域のゴミ処理施設でも何でも捨てられるという事でもない。
お金を出しても持込み出来ないゴミもある。
- 冷蔵庫及び冷凍庫、エアコン、テレビ(ブラウン管・液晶・プラズマ式)、洗濯機 、衣類乾燥機など家電リサイクル法に基づく家電品
- 揮発油、農薬、劇薬類、薬品類など有害性のあるごみ
- バイクなどのエンジン機械、ピアノ、石うす、鋼材、耐火金庫など破砕処理が困難なごみ
その他家屋の解体などに伴うごみ、園芸用等の石・土など - 市が戸別収集している「粗大ごみ」より大きいごみ
これらは持ち込んだとしても断られる。
産廃業者などに相談してそちらに持ち込むなど他の方法で有料で処分だ。
市の施設では基本、大きすぎるものや危険なモノ以外を捨てられると覚えておこう。
何にせよこれまで相当な回数持込みを経験してきた筆者だが、料金を支払った記憶がない。
乗用車に載る位の利用であればほぼ無料と考えて良いだろう。
持ち込む場合の受付けの流れ
土曜、祝日の搬入には予約が必要
ここの環境センターは日曜日が休みだ。
土曜日と祝日はオープンしているが、混雑を避けるために土曜、祝日は予約制となっている。
電話をして予約を入れるのだが、年末は混み合って全く電話がつながらなかった時もあるから早めの予約をお勧めする。
予約の電話を入れると名前や電話番号など必要事項を聞かれた後、予約番号と時間を伝えてくれるのでメモしておく。
今回は平日に持ち込むので予約不要で向かうことにする。
粗大ゴミじゃなくてももちろんOK
今回のゴミはこれだけだが、その内容は
段ボール・趣味のボウリングのボール・習字道具など
一番大きいものはスプリングのついた折り畳みのトランポリンだ
もちろん普通の家庭ゴミも一緒に持ち込んで大丈夫なのでついでに積んでいく。
環境センターに到着。
さいたま市桜環境センターに到着
一般持込はこちらと案内なども出ているている。
持込みありきなのだから安心して入って良い。
敷地内を車を走らせると車線が収集車と一般持込みとに分かれている。
他にも乗用車が前を走っている。
割と一般の利用者がいる事が分かる。
受付ゲートの役割
身分証とゴミの中身を確認
一般レーンを走行して高速道路の料金所の様な受付窓口が見えてくる。
前の車が受付を済ませるまで赤信号で待機。
受付では免許証など身分証明書を提示して予約をしたなら予約番号を告げる。
申込用紙をクリップボードで渡されるので指名と住所を記入。
スタッフが何系のゴミか質問してくるので、家庭の燃えないゴミと燃えるゴミなどと簡単に内容を答える。
軽量も行う
このゲートには受付の他にもう一つの目に見えない重要な役割が隠されている。
それは車の計量だ。
受付前に車を停車させた時点で知らぬ間にドライバーを含めた車両の重さを計っているのである。
搬出したゴミをわざわざ計量しなくても、出口でもう一度車両の重さを計量すれば、いったい何kgのゴミを捨てたのかが簡単に判るという仕組みだ。
受付を済ませたら伝票の入ったファイルを受け取り、スタッフの指示に従っていざ構内へ。
ゆっくりと車を滑らせる。
ゴミ処理施設の内部は特別な空間
スタッフの丁寧な誘導
窓のない薄暗い構内はしかし、電灯がしっかり灯されて視認性は十分。
勇気を出して訪れた者にしか目にする事のできない、特別な場所に来ているというある種の高揚感が湧き上がる。
四方を壁に囲まれた異様な空間の物珍しさに恐怖にも似た不安とワクワクする期待感が入り混じる。
そんな複雑で不思議な気分に包まれながらハンドルを握りしめる。
すぐに前方で誘導をするスタッフに気がついた。
手を横に広げて片方の手を腰の辺りで大きく振りながら前方へ誘導する人。
突き当たりに立ち、また大きく手を使って右へ進む様に促す人。
それぞれが丁寧に気を配りながら1台の一般車に温かい歓迎の意思表示をしてくれている様だ。
程なく視線の先に大きく手を振って合図をしているスタッフが現れる。
車の鼻を前に流してバックで停車位置に着く様にジェスチャーで分かりやすく伝えてくれる。
車をバックさせている間も右後ろに立ってオーライ、オーライと誘導してくれる。
事故の起こらない様に当たり前の事をしているのだろうが、丁寧な仕事である。
内容を確認してもらい下ろすだけ
バックで所定の位置に駐車して車から降りる。
スタッフに受付で渡された伝票のファイルを渡す。
後は指示に従って車の荷室を開けて中を確認してもらったら、いよいよゴミの搬出だ。
施設によっては深い谷の様な廃棄抗の中にゴミをダイナミックに投げ捨てる体験が出来る所もある。
ここは自分で車からゴミを下ろし、直ぐ後ろのテーブルの上に置く様な仕組みである。
置かれたゴミはスタッフの方が仕分けして奥へ運んでいって処分される流れだ。
車のゴミが空っぽになってスッキリしたら、終了を告げて再び伝票ファイルを受け取って出口へと出発だ。
ファイルは出口の受付で渡す様に言われる。
出口のゲートをくぐり、楽しかった巨大ゴミ処理空間に別れを告げる。
出口の精算窓口に車を進める
出口も収集車と一般に分かれている。
案内が出ているので分かり易い
ゲートに車を停めたら受付にファイルを渡す。
同時に計量開始。
受付のスタッフに促されてすぐ隣に設置された自動精算機へと歩み寄る
精算は自動精算機で行う。
伝票のバーコードを読み込ませたら料金は無料。
領収証を受け取りゲートが開いたら出庫しておしまいである。
まとめ
いかがでしたか。
受付から出口まで混んでいなければおよそ10分程度で済んでしまう。
市の収集に合わせてわざわざ有料シールを買いに行き、重いゴミを集積所に運んで、持って行かれたかどうか確認して、持って行かれなければ持ち帰りなど経費や手間暇を考えたら、こちらの方が効率が良いのではないだろうか。
一度利用してしまえば、とても便利なゴミ処分場への持込み。
あなたが車をお持ちなら是非一度試してみてはいかがでしょう。
さいたま市桜環境センター
所在地:さいたま市桜区新開4丁目2番1号
受付時間
・月曜日から金曜日(祝日も受付(1月1日から3日は除く))
8時30分から12時まで
13時から16時30分まで
・土曜日
8時30分から12時まで
・土曜日、祝日、年末は要予約
予約専用電話050-3033-8229
・日曜日休み